皮下組織削除法のワキガ治療
皮下組織削除法でのワキガ治療は、約30年前に稲葉クリニックの医師が開発したという手術方法です。
現在でも多数の美容外科クリニックで行われている方法であり、重度のワキガの人にも効果のある方法になります。
脇下を1センチほど切開し、ローラーとカミソリのようなものがついた専用のハサミを皮下組織に挿入し、ワキガの原因となるアポクリン腺や多汗症の原因であるエクリン汗腺を削っていきます。
この専用器具を刺しこむ箇所のみ切開をするため、傷口が最小限に済みます。
そのため、術後のダウンタイムも従来の切開法と比べて大幅に軽減でき、一般的な切開法と同等のワキガ治療効果を発揮します。
余分な汗腺を削っていく際に、毛根も一緒に削ることができますので、永久的な脱毛もできます。
皮下組織削除法の流れ
美容外科クリニックにて、カウンセリングを受け、施術の説明や患部の確認を行います。
施術当日は、切開部分などを確認し、マーキングをしていきます。また、局所麻酔をしていくため痛みは感じません。
脇を1センチほど切開し、専用の器具を挿入し、汗腺を削り取っていきます。
切開部分を数針縫って施術は終了。施術時間は約1時間半~2時間ほどです。
施術後は患部をガーゼ等で固定し、3日ほど圧迫をしておきます。
1週間後に抜糸を行い、約2週間ほどで傷は完全に落ち着いてきます。
切開部分が小さいので、傷跡はほとんど目立たず、回復も早いのがメリットです。
皮下組織削除法の治療費
皮下組織削除法の治療費は、自由診療で25~35万円のようです。
基本的に保険適用はありません。
皮下組織削除法の注意点
専用の器具で過剰分泌をする汗腺を削っていくので、ワキガ治療や多汗症に大きな効果が期待できる方法にはなりますが、担当する医師の技量が非常に重要な手術方法になります。
1センチほど切開した皮下組織を削り取るので、最終的には皮膚は数ミリほどにまで薄くなり、そのため皮膚表面が硬くなったり、色素沈着を起こしで黒ずんだりすることもあります。
また、経験の少ない医師であれば専用器具の取り扱いに慣れておらず、皮膚に穴をあけてしまうこともあるようなのです。
皮下組織削除法は、ワキガや多汗症治療に非常に有効的な治療法ではありますが、施術を受ける際は選ぶ医師をしっかりと見極める必要があります。